[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」

法科大学院の問題点

2003.7.29更新

 受験生から見て法科大学院の問題点と思われる部分について、いろいろ見聞きしたことをもとに書いてみました。
 もしかしたら間違っている部分もあるかもしれないので、参考程度にしてください。

その1、入試の内容がわからない!

 入試科目や合否判定については、各法科大学院もいまだ研究中ではないでしょうか。
 どのような実力を、合否にどの程度反映させて良いか、まだ確定していないと思います。
 だから、入試に何が必要か不確定なのです(初年度の受験生にはつらいですが)。
 ただ、設置申請がされれば、おそらくどの大学院も入試内容を明らかにしてくることになると思います。

 また、いろんな資料を総合的に見て、合否判定をします。
 そのため、どの試験・どの科目を何点取れば良いかは、全くわかりません。
 出願があって初めて、大学院側も受験生の実力がわかるのだと思います。
 ですから、特に初年度の入試は、大学院にとっても、受験生にとっても全くの手探りです。

その2、入試日程がわからない! 

 どの大学も、受験日程は他の大学院の様子を見てから決めたいようです。
 というのは、受験生を確保しつつ、他の法科大学院に合格者が入学してしまうことを避けたいからです。
 特に、初年度はどのくらいの出願者がいて、どのくらい他の法科大学院にいってしまうか、全くわからないことという理由もあります。
 そのため、併願をさせないように(特に自校の学部出身の受験者が)、他の法科大学院と同じ試験日程にする法科大学院が出てくる可能性が高いようです。

その3、教育の内容がわからない!

 初めてのことなので、どのような教育をすればいいのか、どの大学も手探りです。
 しばらくの間は、試行錯誤でカリキュラムを修正しながら、ということになるでしょう。
 法科大学院設立当初の入学生は、実験台になってしまう側面は否めません。

 また、すべての法科大学院が、法曹養成機関という名に耐えうるだけのカリキュラムや授業内容を用意できるか疑問です。
 というのは、法科大学院がない大学は2流大学のイメージをもたれてしまい、学生を確保できなくなってしまう可能性があるので、大学経営上の理由から法科大学院設置を決めたというのが実態の大学もあるらしいからです。
 そのような法科大学院は、どうような法曹を輩出したいのか、どのような教育をすればよいか、といった理念や研究が欠けている恐れがあります。
 何百万円ものお金を払っても、果たして新司法試験に合格できるだけの学力をつけることができるのか、かなり心配です。
 どこの法科大学院に入学するかは非常に重要になるでしょう。

その4、司法試験に合格できるかわからない!

 法科大学院導入にあたっては、新司法試験の合格率7〜8割という話がありましたが、全くの夢物語になることが確実です。
 司法試験の合格者数は、2010年頃には3000名に増加させる計画ですが、法科大学院の定員が6000名を超えそうなので、単純に考えても合格率は5割を下回りそうです。
 しかも、新司法試験の不合格者も3回までは受験出来ますし、2011年から新たに始まる司法試験予備試験の合格者(数は未定だが、自民党の一部には法科大学院修了者と同数とする動きがある)も受験するようになります
 そうなると、最大で3万6000人が受験資格を持つことになる可能性があるので、最悪の場合、合格率が1割を下回る可能性も考えられないわけではありません。
 (ある機関のシュミレーションでは、17〜27%くらいになりそうという話もあるようです)

 また、2010年以前は、合格者数が3000名まで増えるかどうかわかりません。
 しかも、半分くらいは現行司法試験の合格枠になる可能性を考えると、やはり合格率5割は困難なのではないでしょうか?
 とすると、法科大学院は、法曹養成機関というより、新司法試験不合格者養成機関になってしまうのでは?
 修了しても、企業の法務担当者になるなど、「法務博士」の肩書きをつかって就職するしかなくなるかもしれません。

勝手な競争率の推測>
 申請されている法科大学院の定員約6000人のうち、3分の2が2年コース(法学既修者コース)、3分の1が3年コース(法学未修者コース)と仮定。
 また、法科大学院修了者・予備試験合格者がすべて3回とも受験すると仮定。
 予備試験の合格者数は、まだ白紙なので、100人〜6000人の間と仮定。

 (かなり大雑把な推測なので、現実とはかなりの差が生じる可能性があります)

2003年
(H15)
2004年
(H16)
2005年
(H17)
2006年
(H18)
2007年
(H19)
2008年
(H20)
2009年
(H21)
2010年
(H22)
2011年
(H23)
2012年
(H24)
2013年
(H25)
2014年
(H26)
2015年
(H27)
総合格者数
(現行試験+新試験)
1200 1500 1500 1500 2000 2400 2700 3000 3000 3000? 3000? 3000? 3000?
新司法試験合格者数 --- --- --- AB1000 A:1700
B:1500
A:2150
B:2000
AB2500 A:2900
B:2800
3000 3000? 3000? 3000? 3000?
法科大学院2年コース出身
推定受験者数
--- --- --- 4000? 8000? 12000? 12000? 12000? 12000? 12000? 12000? 12000? 12000?
法科大学院3年コース出身
推定受験者数
--- --- --- --- 2000? 4000? 6000? 6000? 6000? 6000? 6000? 6000? 6000?
司法試験予備試験出身
推定受験者数
--- --- --- --- --- --- --- --- --- 100〜
6000?
200〜
12000?
300〜
18000?
300〜
18000?
現行司法試験合格者数 1200 1500 1500 AB500 A:300
B:500
A:250
B:400
AB200 A:100
B:200
若干 --- --- --- ---
現行司法試験受験者数 50000 50000? 50000? ? ? ? ? ? 200? --- --- --- ---

注)2004年〜2010年は、政府内部で検討中の案(A案B案)による。
  予備試験は、2011年(平成23年)度から始まるので、合格者が新司法試験を受験できるのは2012年(平成24年)からです。
  2011年(平成23年)の現行司法試験は、2010年(平成22年度)口述試験不合格者のみを対象として行われます。
  ですから、現行司法試験は、2010年(平成22年度)で実質終了です。

 2011年は、現行司法試験も事実上行われないし、予備試験合格者もまだいないので、法科大学院修了者の合格率が高くなるのでは??

トップページへ戻る
「法科大学院受験生の部屋」
Copyright(c)2003 JB. All rights reserved.